突然ですが、皆さんは“都市伝説”を信じますか?
僕は割と信じる方です。
正確には、信じる信じない関係なく真実がすごく気になる!です。
信じてなければ全く気にしないんだと思います。
ものすごく気になってしまっている時点で、ある程度は信じてしまっているんだと思います。
少し話は変わりますが、僕にはとてもとても優しいおじいちゃんがいました。
そしておじいちゃんは何でもできる人でした。
小さい頃はおじいちゃんに髪の毛を切ってもらってました。
おじいちゃんは幼稚園のバスの運転手をしていたそうです。
たまに庭木の剪定を仕事にしていたり、
お百姓だったり、
釣ってきた魚をさばいて調理していたり、
こんな典型的な罠で鳥を捕まえたり…
実家の母屋も自分で建てたそうです。
とにかく何でもできる人でした。
「すごくモテた」といつも自慢されてました。
今日はそんな何でもできて、優しいおじいちゃんとの話です。
僕はとても田舎の生まれで田舎の育ちです。
つい最近まで庭の水路に“ホタル”が出ていました。
ホタルは水が綺麗じゃないと生きていけないので、水質汚染が進んだ今日では、見ることがとても困難になってきているのです。が、そんなホタルが庭で見れるくらい田舎ってことです。
僕の感覚では、田舎に行けば行くほど、古くからの“しきたり”や“言い伝え”というものが力を持ってるように感じます…
小学生の頃、知り合いの家で飼っていた犬が出産しました。
一匹だけ飼手が見つからないと。見に行くと、そこにいたのはシベリアンハスキーの子犬でした。多分MIXなのかな?左右の瞳の色が違っていたのですが、とても可愛くて、たまらなく欲しくなってしまい、あまり相談もしないままもらってきてしまいました。
親は渋々でしたが、我が家で飼うことになりました。
ポチと名付けました。
ポチは夜寝るときになると、お母さんと離れたことが寂しいのでしょう、涙を流しながら鳴いていました。可哀想で胸が苦しくなったのでポチが寝るまで隣に座り、なでなでしてあげました。
そんな生活が何日か過ぎたとき、急におじいちゃんが
「その子はうちでは飼えない。返してきなさい!」
と、怒り口調で言ってきました。
猛反対をしましたが、僕の家ではおじいちゃんの言うことが絶対だったので、涙ながらにポチを返しに行きました。
知り合いの家にも、ポチにも本当に嫌な思いをさせてしまいました。本当にすみませんでした。
なぜ、優しいおじいちゃんがこんな悲しいことを言ったかというと“おざきよつじろう”にまつわる言い伝えが原因でした。
おざきよつじろうとは…
“昔むかし、村内で不幸が次々と起こった時のこと。
何かの祟りだろうか、と皆で悩んでいたところ
不幸の起きる先に必ず、ある生きものがいることに気がついたそうです。
全身真っ黒で、尾と手足の先だけが白い犬。
以来、村では「尾と手足の先だけ白い黒犬」を災いの元として
忌み嫌うようになった……とさ。メデタクナイメデダクナイ(犬にとっては濡れ衣ですよね)。
きっと黒猫やカラスが縁起が悪いといわれる類いで、真偽のほども定かではありません。
ただ、その「災いをもたらす犬」の呼び名を聞いて笑ってしまいました。
「おざき よつじろう」。
やけに立派な名前がついてます(笑)文豪とか地元の名士とか、そんな雰囲気。
もっとも私が「尾崎 四次郎」なんて字面を真っ先に思い浮かべたからであって、
実際は「尾と手足の先が白い→尾先四白(おさきよつしろ)→おざきよつじろう」というところでしょうね。
ーーー追記ーーー
↑を書き終えた後、俄然気になって調べてみたら、なんと!
あてずっぽうで書いた「尾先四白」という単語を大辞林で発見。
『おさきよつじろ(尾先四白)』
尾と四足の先の白い犬。霊力をもつとして、飼うことを忌む地方がある。(三省堂・大辞林より)”※引用
ハスキー犬の手足は白く、なおかつ、たまたまポチは尻尾の先が白かったのです。
優しく、誰よりも家族を大事に思っていたおじいちゃんなので、今ならその時のおじいちゃんの気持ちが理解できます。
こんな話を先日お客さんとしていたら、面白い話を聞きました。
それが“ホワイトソックス”です。
イギリスでは手足の白い犬や猫を“ホワイトソックス”といい、幸福をもたらしてくれるものという言い伝えがあるそうです。
もしもおじいちゃんが“ホワイトソックス”の言い伝えを知っていれば…
嘆いても過去は変わりません。
でも未来は…
信じるか信じないかはあなた次第。
物事は「伝え方」と「捉え方」で全然違う結果になってしまいます。
僕は“おざきよつじろう”よりも“ホワイトソックス”を選びたいです。